TENTA1観測

私がトリプルバトルで使った中での思い入れのある構築を紹介します

【ORASトリプルバトル】アダムとイブの共生計画

 ぽわーおぐちょぐちょ。

 

今回のコンセプト

 脱出共生バグで遊びたい

→折角だからまだ見たことがないやつを使いたいな

→今までに見たのは眼鏡、奇石、珠、弱保、深海の牙か

→なら特殊な仕様になっているらしいし残飯にしよう

→残飯は確か林檎がモチーフだったよな…

→アダムとイブもトリプルバトルをやる時代かな?

 

今回利用する仕様について

 脱出共生バグとは、脱出ボタンが発動した味方に共生で道具を渡す時、道具を2つ渡したことになる現象のことである。第七世代以降は仕様が変更されたため発生しなくなった。消費アイテムは1回で同時に使用し、その他のアイテムは効果が2乗又は2倍になる。例外として、食べ残しのみ4個分の効果を持つ。

 今回はこの仕様を利用して構築を組んでいく。

 

構築を決定した経緯

 今回の構築はいわゆる要塞系である。系統は違えどミケニン入りの構築を複数回使ってきたため要塞系構築の弱点は抑えている。その中でも最も大きな問題は火力不足によるtodである。いくら強固な要塞を築き上げようと相手を倒さなければ勝つことは不可能だ。よって、要塞に仕立て上げるのはサーフィンで簡単にC↑ができ、タイプ一致範囲技もあるトドンに決定した。

 エースをトドンとした以上は雨に寄せるのが賢明である。コンセプトとなるジェスは確定として豪雨発生装置のトノ、猫で速やかにトドンの脱ボ起動ができるルンパを採用とした。また、いくら残飯×4で体力を回復しようと1ターンで倒されるのでは意味がないため、実数値を上げられるガーシェ使いのうち最もBD種族値が高いツボツボとそれのSサポートをするトリラーとしてブルンを採用し構築を完成させた。

 

個別解説

トリトドン@脱出ボタン 呼び水 冷静最遅 H180B204D124

 守る/濁流/大地の力/蓄える

 原初のウミウシ。アダムとイブが楽園から追放された時、彼に禁断の果実を与えて共に粘り強く生き抜くことの象徴に仕立て上げ、心の支えにしたというのは有名な話。Hは16n+1になるように調整し、A特化アローのブレバ確3までBに振り、残りをDに回した。素の状態では大して固くないが、ガーシェを受け1回蓄えると忽ち要塞に変化し相手に絶望を与える。…きっと外敵に立ち向かうためだろう、そうに違いない。そして勝つ時は大抵仁王立ちしている。共生とは一体。ともかく、1ターン置きに守るを挟むことで相手の攻撃を完全に受け切りガルスタンやバンドリマンダ、禁止伝説を薙ぎ倒すのはとても爽快であった。素早さのツボをよく押される。

 

フラージェス@食べ残し 共生 穏やか H252B116S140

 光の壁/ムーンフォース/グラスフィールド/エナジーボール

 楽園に咲く魔訶不思議な花。その体に実った禁断の果実ウミウシに譲り渡す。調整はwikiの流用、Sに降ったおかげでS操作なしでも割と早めに動いてくれるのが良かった。雨下ルンパの波乗りも問題にならないあたり流石の特殊耐久であり、ギミック要員としての優秀さが窺える。技は味方の耐久補強の壁、ルンパの草技強化兼トドンの回復量増加のGFを採用。相手の草技も強化されることを忘れGFを展開してしまったがトドンが普通に受けきったこともあった。何の怨みがあったのか、Mマンダをムンフォの急所で複数回ワンパンした。きっと禁断の果実が狙われていたのだろう。

 

ニョロトノ@命の珠 雨降らし 冷静最遅 HC252B4

 波乗り/守る/滅びの歌/冷凍ビーム

 天候を塗り替える神秘の。一説にはあの大洪水の原因とも言われている。アタッカー不足であるためCに特化して珠を持たせた。サーフィンで相手を押し流しつつトドンの火力を補強する動きがとても強く、冷Bもサブウェポンとして優秀だった。相変わらず何でもできるポケモンである。最終的にはトドンに全てを委ねる構築なので相手がラスト3体になるまで生き残ることが少なく滅びが少し腐ってしまった点には改善の余地があるかもしれない。一度滅び詰めで勝利を確信した時、アルセウスが急に大空に飛び立って滅びの運命を回避したことがありとても心臓に悪かった。神にはアダムとイブの浅はかな考えなどお見通しだということだろうか。

 

・ルンパッパ@気合の襷 すいすい 控えめ H4CS252

 猫騙し/熱湯/波乗り/エナジーボール

 神話世界に迷い込んだダンサー。色々あってウミウシに禁断の果実を運ぶ仕事を引き受けた。雨下高速猫によってトドンの脱ボを起動するのが一番安全なやり方なのだが、その場合1ターン目相手が完全にフリーになってトリルを起動しにくくなるので色々と動きを模索した。その結果は下参照。トリルを張れなくてもトドンがある程度は受けきれることが分かったので起動を優先するようにしている。初手に猫を撃たない場合、ルンパの襷が起動しないように気を付けなければならないだけでなく、ルンパがトドンの脱ボを起動する方法はエナボしかないので起動がほとんど相手依存となるという問題がある。Wキュレムの流星群急所によりHP1桁の状態で脱ボが起動した時は終わったと思った。その試合は勝ったが。

 

・ツボツボ@オボンの実 頑丈 暢気最遅 H4BD252

 虫の抵抗/ガードシェア/アンコール/ツボを突く

 パンドラの壺。中に何も入っていないがウミウシのツボを突くことはできる。ガーシェの効果を最大限に高めるためBD全振り。ガーシェしてないにもかかわらず割と脆いと感じた。技は相手の火力を削ぐ虫の抵抗とトリル下で不要な行動を咎めるアンコールを採用したがそんなことをするくらいならツボを突くので何でも良いと思う。持ち物は挑発対策のメンハとツボ突きの試行回数を増やすオボンから選択。今回はあまりガチャを回せなかったので、いつかツボ突き要員が複数体存在する構築を作ってもよいかもしれない。

 

ブルンゲル@ラムの実 貯水 暢気最遅 HB252D4

 トリックルーム/波乗り/シャドーボール/挑発

 世界を歪める災いのクラゲ。私の中でトリラーと言えば万能なブルンか確実なサマヨか火力のランクである。今回はトドンの引き先となる都合上2ターン攻撃を耐えなければならず、トリル展開の成功率が低かった。それでも一度トリルを展開してしまえばサーフィンで火力を上げるも良し、挑発で厄介な相手を止めるも良しで有能さを遺憾なく発揮した。意外とシャドボの火力が出るのも良い点である。

 

サマヨール@進化の奇石 お見通し 暢気最遅 H252B76D180

 トリックルーム/ナイトヘッド/めざめるパワー水/挑発

 神の猛攻すら苦にならない最硬のトリラー。使い始めにトリルが展開できず5連敗してもっと硬いトリラーが欲しいと思い育成した。(今考えれば草技持ちが多かったのが大きな敗因だろう。)めざ水厳選はやはり面倒であった。ブルンと比較しすると、構築全体の火力が下がる代わりに脱ボ起動だけでなくトリル展開も安定するようになる。安定性を高めるならトリラーにはサマヨを採用した方が良い。

 

基本的な動き

 以下の要素から初手の並びと動きを考える。

ドーブル

・トノ又はオーガ

・非雨下ルンパより速い猫持ち

・Mマンダ以外の範囲技エース

1.相手にドーブルがいるor非雨パで非雨下ルンパより速い猫持ちがいる

 初手 トノ→ジェスバック ルンパ→トドンに猫 トドン→ブルンorサマヨバック

2.1に当てはまらず相手が雨パ又は非雨下ルンパより速い猫持ちがいない

 初手 ジェス→自由 ルンパ→トドンに猫 トドン→ブルンorサマヨバック

3.2に当てはまらず相手にMマンダ以外の範囲技エースがいる且つ範囲技を撃ってきそう

 初手 ジェス→自由 ルンパ→自由 トドン→自由

 どんな形でも脱ボ起動に繋げられれば取り敢えず何とかなるし、起動に失敗すれば終わりの構築なので確実に起動することを意識して動く。3は自信がなければ避けるべきである。

 起動後はブルンorサマヨでトリルを起動し、適当なタイミングでツボトドンを死に出しして積み始める。相手にこの指要員がいない限り、ガーシェ→蓄え(1積み)→ツボ→蓄え(2積み)の順で優先して動く。草技持ちがいなければ1積みで十分受けきれるので信頼して良い。但し、守るは適度に挟む必要がある。

 滅びはトドン死に出し前に倒す、草技持ち(主にバレル)・一撃必殺持ちはツボブルンサマヨのmoveで躱す。火力に振っていないバレルやルンパ程度ならガーシェ1積みで受けきることも可能である。唐突なサブウェポン草技はかなりキツイ。

 

他の要塞構築との比較

 要塞系の主要な構築には次の2つが挙げられる。

・ピッピパ (回避↑+ガーシェ+瞑想+奇石+高速再生)

・ツボハピ、ツボラキ (素の高いHP+ガーシェ+高速再生) 

 ピッピパは要塞系構築の完成形なのでおいておくとして、ツボハピ、ツボラキと比較すると、簡単に火力補強ができるためtodに強くなる点や高速再生技の代わりに守るを採用しているため厄介な追加効果を引く確率が低下する点が長所と言えるだろう。道具で十分にHPの回復ができるこの構築は要塞系構築の新たな可能性を切り開いたと言えるかもしれない。

 

戦績と感想

 最終的な戦績は11-10、何とか勝ち越すことができて良かった。敗因はほとんどが草技で他は太鼓マッスグマ、スキスワフレフワン、滅びの歌。上でも何回か書いたが、有効打を持たない相手の3体集中攻撃すら受けきるトリトドンは使っていてとても面白かった。ツボツボのガーシェツボ突きはかなり好きなので現在別の構築を考えている。

 反省として、この構築を回している時に急所や突然の草技でキレ散らかすことが多かった。要塞系構築の宿命を受け入れ、落ち着いて対戦できるように心がけたい。

 

参考文献

きょうせい - ポケモンWiki

トリプルバトル総合情報サイト Wiki*